雨に想う


どよーんと曇り空、微妙に雨。「雨が降ると憂鬱」とか言う人が多いんだが、俺は雨嫌いじゃない。好きでもないけど。雨の日には雨の日なりの発見とかがあったりするものだ。身近にある草木が雨に濡れて綺麗に見えたり、窓についた水滴が風に吹かれて面白い形になっていたり。ちょっと奮発して買ったお気に入りの傘をさして歩くのが楽しみ、って人もいるだろう。たかだか目が覚めたときに雨が降っていた、というだけで「はぁ?…」と溜息をついてしまってはもったいないではないか。「雨=憂鬱」系の歌も割と多いし、ドラマなんかでも悲しげなシーンでは雨が降っていたりするし、そういったものを見聞きしてますますイメージが固定してしまったり。まぁさすがに超土砂降りとか、暴風雨とかキツイが。

雨が降ると、部活を思い出す。俺は中学・高校と陸上部をやっていた。中学の陸上部は、アンツーカー(土のグラウンドじゃなくて、ゴムの破片みたいのが敷いてある、まともなグラウンド)の陸上競技場が学校のそばにあったので、毎日そこで練習をしていた。基本的に雨の日は、学校の中で練習するのだが、競技場で練習中に雨が降り出すことも当然あった。大会が近いときなんかは、少しでも長く競技場で練習がしたかったので、土砂降りの雨の中ひたすら走り続けたこともあった。ビショビショになりながら「あと10本!!」とか言っちゃってね。金八先生もびっくりのクサクサぶりである。まぁとにかく雨が降ると、そのときの競技場の匂いや筋肉の痛み、はたまた当時付き合っていた子が、レモンの輪切りを蜂蜜につけたものを作ってくれたことなんかを思い出して、いろんな意味で甘酸っぱくなってみたり。

会社の帰り、下北沢に初めて行ってみる。っていうか、テクテク会社から歩いていく…遠い。思い切り30分以上歩いてしまった。古着屋とか中古CD・LPとかこじゃれたバーが異様に多い。しばらく時を忘れてブラブラしてしまった。非常に面白い町であるのだが、ちょっと道が複雑。いや、ちょっとっていうか当たり前のように迷子になってみたり。まぁ迷子になりながらも、いろんなお店に立ち寄って楽しく過ごしたんだが。結局バス停を発見して、帰りはバスで。今度は休日にのんびり行ってみようと思う。